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電情日記

ロケット燃焼実験

新井 浩志

ご存知の方も多いかと思いますが、千葉工業大学では2016年度より学科再編がおこなわれます。私は工学部に新しくできる機械電子創成工学科でメカトロニクスを中心としたモノづくりを研究・教育していく予定です。

この関係で本学惑星探査センターの和田豊先生と知り合い、6月に本学茜浜運動場で実施されたロケット燃焼実験を見学させていただきました。私にとってロケットと言えば夏にロケット花火を打ち上げるくらいの経験しかなく、どんな様子なのか楽しみに参加しました。ロケットの燃焼は日常生活では絶対体験できないようなものすごい音で、数秒のことなのですが久しぶりに工学系の技術で「感動」しました。

ただ、ロケット燃焼実験そのものだけでなく、その実験を学生が主体となって実施していることに関心しました。燃焼実験をしているのは本学のSPARK※1という団体で、電情の学生も参加しています。和田先生はほとんど口出しをせず暖かい目で様子を見るだけで、基本的には上級生が1年生3人に指導をする形で実験の準備が進んでいきます。1年生はロケット燃焼実験はほぼ初めての学生さんで、燃料(?)の配管のつなぎ方など1つ1つ悩みながら、実験の準備を進めていきます。しかもその準備マニュアルや実験遂行手順書を作っているのは上級生だそうで、とても頼もしく感じました。

大学の講義で学ぶ座学の勉強も大事ですが、座学で得た知識を生かしながらモノづくりをする実践的な力、皆で協調・協力し合いながら物事を進める力、全体を見渡してプロジェクトを進める力などが大事だと感じました。今教育の世界ではPBL(Project-Based LearningまたはProblem Based Learning)という話題があちこちで聞かれます。課題解決型学習とも言われます。従来の大学のカリキュラムにある学生実験もある意味PBLなのですが、もう少し長いスパンで学生が主体でおこなうPBL的な活動がもっと広がるべきではないかと思います。何よりもロケット燃焼実験に関わっているSPARKのみなさんが苦労しながらもプロジェクトを進め、燃焼実験が成功した時のすばらしい笑顔が印象に残りました。

写真1:燃焼実験の準備

写真2:点火!!(YouTube動画より)https://www.youtube.com/watch?v=bx6gPJza0b4

 

 

 

 

 

 

 

 

※1 千葉工業大学ロケット製作団体SPARK
http://sparkrockets.jimdo.com/
https://www.facebook.com/CIT.Rocket.SPARK

電情日記

カミナリ様について考える

脇本隆之

今回の電情入門は私の研究分野であるインパルス電圧測定とかかわりの深いカミナリ様について考えてみたいと思います。雷は稲妻とも呼ばれます。雷の発生が稲の結実する秋に向けて多くなることから、雷が稲の成長に必要な成分を持っていると考えられていて、“稲”が雷と結婚して子を授かるということで古来配偶者を意味する妻の字を充てて稲妻とされるようになったといわれています。作物の成長に欠かせない窒素肥料が田畑で分解されるときには、温室効果ガスである亜酸化窒素を放出するのですが、落雷のような放電現象によって亜酸化窒素の生成が促されることはよく知られています。このことから稲の成長に必要な養分も実際に供給されているのではないかと考えられています。

“雷”の語についても昔は天の神様が鳴らす「神鳴り」が語源であるし、“いかづち”も“厳し(いかし)”い(づ)“水霊(みずち)”から来たといわれています。

このように、昔から雷は神秘的なものとして扱われてきました。昔話にも「雷様の病気(栃木)」、「神上の夕立(熊本)」、「あなほり長兵衛(青森)」、「落ちた雷様(山口)」、「雷様と桑の木(福島)」など全国各地に雷様と人々との物語が分布しています。ことさら関東平野には落雷が多く、雷害から身や農作物を守ろうと、雷の神様を祀った社が各地に点在しています。この数をざっと調べてみましたところ、たとえば埼玉県では29ヶ所に上りました。これらは雷電神社とか雷電社などという名前で鎮守として深く地域に根ざしています。写真は埼玉県春日部市の雷電社です。石板でできた由来書をみてみますと、別雷神(わけいかづちのかみ)が祀られていました。他の雷電神社もいくつか巡ってみましたが、お参りした限りではどのお社も別雷神が祀られているようでした。

別雷神は雷神である火雷神(ほのいかづちのかみ・イザナミの命が生んだ雷神)を親とする雷神であり、賀茂建角身命(かもたけつぬみのみこと・京都下賀茂神社の祭神)の娘の玉依姫(たまよりひめ)が鴨川で火雷神が化身した丹塗矢(にぬりや)を見つけたことで誕生しました(山城国風土記)。雷と川に影響を与える神を信仰することは農民にとっては命に関わる切実なことだったのでしょう。上に述べた熊本県人吉地方の民話「神上の夕立」では降水量の少なかった神立地区で雷様を助けたら、その後その地域で真っ先に夕立が降るようになったという話が伝えられています。夏の夕立は農作物の成長を進め、農民たちの暮らしを守るわけですから雷に対して恐怖と同時に崇敬の念、すなわち畏怖を持って信仰したことがうかがえます。

別雷神は賀茂別雷神とも呼ばれ、京都上賀茂神社の祭神として祀られています。そして落雷除けのみならず、いまや電気産業の守護神としても信仰されています。電力機器には雷による損害を防止するためにアレスタと呼ばれる部品が使われていますし、家電製品にもバリスタと呼ばれる部品が組み込まれていて、雷による故障も昔に比べると断然少なくなってきました。

そのような現在でも神様に頼る部分はいまだに減らないのだと思うと何だか不思議な感じがしますね!

 

電情日記

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