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電情日記

学生皆様の電情日記 (世界文化に技術で貢献する)

林  喬 久

電情日記を読んでいる学生はどれ程いるのでしょうか。

今回は電気電子情報工学科の学部生のなかで、私の講義及び卒研生について感じたことを紹介します。

先ず、各教室に掲げられている 建学の精神 と題して “世界文化に技術で貢献する” とあるのですが、特に 1,2年生の皆様 内容を理解して頂けましたでしょうか。

(1) ここで考えることは、 技術の前に人とのかかわりで重要なのが 先ず挨拶です。

(2) 講義については 学ぶことが基本ですが、ここで気になることが有るのです。情報化社会において活用する ipad mini が与えられていますが、これが都合の良いもので一部の学生は講義内容の板書を写真に撮ることで済ましてしまうのではないでしょうか、これは学ぶことに反して良くないと思います。自分の目と手を使って書くことが重要です。

(3) 演習の時間は自分で考え理論で学んだことを理解しながら解答することが必要です。後で解答するのを待っている人は情けないと思うのです。 更に予習、復習は単位認定に必要な時間でも有ります。シラバスをもう一度見て実行しましょう。

(4) 特にCクラス及び再履修クラスの場合、約10% の学生が講義は欠席、わずか出席の状況で、試験の時は出席して合格できると思う人がいることです。講義及び演習は日ごろの技術の訓練の場であり、“技術で貢献する” と言う内容には無理なのです。

(5) 3年前期中までに興味ある講義内容を選び、卒業研究に着手できることを願います。

(6) 研究として技術と向き合う時、GPA値が高い学生でも当てにならない。即ち、知識の暗記   再生の得意な学生は理解が欠けている可能性があります。実際に装置 測定系を見たとき学習したことが生かしきれないでいるので、その装置及び測定系と対話する時間を設ける必要があるのです。 ここで例えてお話しますと、初対面の人とすぐに友達として付き合うことができるでしょうか、やはりお互いに話し理解して納得するまでには時間がかかるのと同じだと思います。 装置は話できませんが、何かを表現して話しかけているのです。それを理解及び判断することが必要です。 少し時間がかかりますが理解することに意味があり重要だと思います。このように理解・判断するに要する時間は研究成果として遅れることとなってしまうのですが・・・・。

教育・研究で成り立つ大学において、院生の少ない現状と学部生の実社会へ進む割合の多い現実では、先ず “技術で貢献する” には思考力、判断力、表現力を育て身に付けておくことが重要であると考えられます。

私は退職して大学を去りますが、以上のことを再認識してもらい、ほんの少しでも電気電子情報工学科の実力が向上していけばよいと願っております。

約半世紀、長い間のお付き合いありがとうございました。

 

電情日記

5G

長 敬三

5Gとはなんだと思いますか?Gで始まる言葉を5つ並べたもの・・?これは“ごじー”とか “Five G”と呼び,”Fifth Generation”,第五世代移動通信システムのことです.現在無線通信の技術者の間で,大変熱い議論が交わされているトピックです.皆さんが普段使っているスマートフォンや携帯電話に用いられている通信システムは,今まで何回か更改されています.それぞれのシステムは世代(Generation)と呼ばれています.現在はLTEという無線通信規格を用いたシステムが用いられています.TVのCMでも流れていますので,皆さんの中にもLTEという言葉を聞いたことがある人がいると思います.LTEとはLong Term Evolution のことで,"2001年に開始された第三世代の移動通信システムを長い時間かけて進化して行こう",という意味が込められています.そのためこのシステムは第三世代の進化系であるとともに,第四世代にかなり近いということで3.9世代とも呼ばれています.

今年ぐらいからLTEを更に進化させたLTE-Advancedという無線通信規格に基づいた第4世代の移動通信システムが開始される予定です.LTE-Advancedでは規格の上では最大1秒間に30億個の信号(ビット)を送ることができます.2001年に開始された第三世代移動通信システムでは規格上1秒間に最大2百万個でした.2百万個も非常に多いと感じますが,30億という数字を聞くと驚きの一言です.

今月の頭に韓国のソウルで開催された国際会議に参加しましたが,この中でも4Gの次は何か,ということで5Gに関する議論(ディベートセッション)が行われました.5Gでは現在の光ケーブルと同程度の通信を無線通信で行うことが目標になっています.このような議論をすると,“そんなに高速の通信は必要なのか?”.“誰が使うのか?”という意見が必ず出てきます.今回のディベートセッションでは,壇上に私の知り合いの方がいて,“通信事業者に勤めていた君の意見はどうだ”,といきなり振られてしまいました.そのときにも話しましたが,2001年に導入された第三世代システムの研究開発のときにも同じ議論がありました.しかし実際に通信速度の速いシステムが導入されると,速い速度ならではのアプリケーションが登場し,更に速い速度が求められる,ということを歴史が証明しています.皆さんも一度速いスマートフォンを使ったら,元には戻れないですよね.ということで,そのような心配はいらないと思っています.

通信速度が速くなると,現在では考えられないようなリアリティのある映像や臨場感のある音響などを身の周りで体現できるようになるかもしれないですね.そのとき何をしたいか,今から考えてみるのも楽しそうです.30年前にバック・トゥ・ザ・フューチャーという映画が公開され大ヒットしましたが,そのとき未来として描かれたのが2015年,つまり今年です.私は当時この映画に夢中になった世代ですので大変感慨深いものがあります.映画の中で未来として描かれていた通信関連技術は結構現実のものになっています.皆さんも今から30年後の未来を想像し,その実現に携わってみてはどうでしょう.実現に携われる,というのは工学ならではです.技術者という仕事は楽しいですよ!

国際会議(iWAT2015)における5Gに関するディベートセッションにて

電情日記

待ち行列理論とは?

関 弘和

今回は高校生や世間一般の皆さんにはあまり知られていないであろう「待ち行列理論」というものを紹介します。知られていないといっても、誰もが「行列」というものには並んだことがあるはずですので、知らない間にこの待ち行列理論を体感していると言えるのです。

待ち行列は皆さんの生活のごく身近にたくさん存在しています。例えば自販機やATMの前にできる待ち行列、病院の診察における待ち行列、空港の滑走路における飛行機の離陸・着陸の待ち行列などです。最も身近なのはコンビニのレジにできる待ち行列でしょうか。またこの他にも、情報通信技術において、パケットと呼ばれるデータの単位が、ルータという中継装置においてある出口に集中したときにも待ち行列ができます。

このような待ち行列という現象を確率論を用いて解析し、例えば待ち時間や待ち行列の長さを減らすためにはどうすればいいかなどを考える理論を待ち行列理論と言います。下の図が待ち行列システムの様子です。「客」というのがまさにコンビニのレジに並ぶ客(その他のケースでいう、患者、飛行機など)であり、「窓口(サーバ)」がコンビニのレジ(その他のケースでいう診察部屋、滑走路など)となり、窓口の前に順番に並んでいるのが待ち行列です。ちなみにこの理論は100年以上も前に、デンマークのアーランという電話会社の設計技師によって開発されました(電話交換機と電話回線の設計をしていた)。

 

待ち行列理論の詳細については大学での講義や教科書などで勉強してもらえればと思いますが、ちなみに、ある意味でランダムに客が到着する確率過程を「ポアソン過程」と言い、時間tまでにn人が到着する確率は上図中の式で表されます。皆さんが何気なくコンビニに並んでいる行動が、実はこのポアソン分布に支配されている(!?)ということでしょうか。

今回紹介した待ち行列理論に限りませんが、数学という学問は意外に皆さんの生活に密着し、至る所に根付いているということがわかりますね。

皆さんもこれからいろいろな行列に並んで時間を持て余すことがあれば、この待ち行列理論のことをふと思い出してもらえれば良い時間潰しになると思います。

※今回の文章は「待ち行列理論の基礎と応用」(川島ほか、共立出版)等を参考にしました。

 

電情日記

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