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電情日記

地球環境(オゾン層破壊)

林 喬久

最近特に地球環境において温暖化、オゾン層破壊、又原子力利用による放射能汚染が目立つようであります。これらは、人類が追い求めてきた良い生活環境とする技術に伴うエネルギー使用による悪い副産物と言っても良いと思われる。今回はこの中でオゾン層破壊についてのお話です。

地上から上空20~30km付近の成層圏に薄いオゾン層が存在している。このような現在のオゾン層の形成には、約30億年以上の年月が必要であった。即ちオゾン層が形成されて宇宙からの紫外線を吸収し、植物・動物が住めるようになったことから、今後もオゾン層は生物全てを保護するために必要であることは言うまでもありませんが、現在のオゾン層の状況は次のようになっているのです。

先ず南極上空にオゾンホールができていることが明らかになったのが1985年、それから26年経過しているのですが、その間2000年頃オゾンホールの面積は最大となり(南極大陸の約2倍)、その後減少したとは言っても、現在の状況においては写真から見て南極大陸と同面積であります。オゾンホールの出現は南極大陸特有の低温領域の存在と思われていたのですが、北極圏においても同様 オゾンホールは2000年頃の減少量として約30%であった。その後2011年に破壊が最大を示し、今後も増加する可能性が有ると言われています。更に、極地以外における夏の中国・チベット高原の全域の上空に、南極と北極に続く第三のオゾンホールが出現することが分かっているのです。1999年頃の減少量として約10%となっていることから、日本への影響はどうなるのかと考えてしまいます。この影響は顕著ではないがチベット上空は偏西風が吹いているので、オゾンの少ない空気が日本の上空を通過していることを考えると、影響が無いとは言えない。オゾンは目に見えない物質ゆえ危機感の無いことが問題であるように思えてなりません。順次人類の住む地域に近い所で発生していることに、おおいに注意すべきであります。

人類の近代化により約100年でオゾン層破壊が進み、現在のような状況となった。所で100年で回復するのかと言うと不可能に近いと考える、何故か・・・原料ガスO2を用いて理論上1.2kg/kwh生成されるとなっているのですが、現在の技術でその約50%です。即ち小型で生成効率の良いオゾナイザーを求め研究が行われているが、オゾン層の破壊を食い止める技術とオゾン回復を願って行く技術を考えなければならないのは当然であります。消失しているオゾン層の体積、これを回復させるのに要する電力と時間及びO2ガス(人類・産業も必要としていることを考えなくてはならない)を計算上求めることもできるのですが・・。やはり元凶である人間の活動を変えなければならない時期にあるのではないだろうか。

この頃、天気予報と共に紫外線情報が特に目に付きます。皆様、気になっているでしょうか・・・。

電情日記

レーザー生誕51年

野口 和夫

昨年2010年はレーザー生誕50年で学会を始めいろんなところで記念講演などが開催されたようです。また雑誌などの記事も特集が掲載されていました。
1960年にメイマンがルビーレーザーを開発したのがレーザー光を発生した初めでした。年表などを見るとこれより5,6年のうちに主だったレーザーはほとんど開発されているようです。それほどインパクトは強かったということの表れです。

こういう記念すべき年に何か文章を書くのはよほど大家でないと書けませんが、今年なら誰も注目しませんからこのコラムで私のようなものが感想を書くのは有り得るかもしれません。でもこの欄でレーザーの話というよりも、数十年前の大学における「光」関係の授業内容がどんなであったかを思い出してみようと思い出した次第です。

私は学生時代レーザーの名前は知っていても勉強した覚えはありません。なにしろ電子回路の説明にトランジスタより真空管での説明の方が多かった時代です。数十年前高度成長が始まる時代においても電気工学の科目の中で光関係の科目は多いわけではありませんでした。「照明と電熱」「照明工学」「電気応用」などがありました。日常生活を見渡しても照明器具くらいでまだカラーテレビもたいしてなかったような時代です。秋葉原に行けば照明器具も多くおかれていた時代でした。今はまずありません。それで授業内容は、白熱電球、蛍光灯や高圧放電ランプなどの説明があり、蛍光灯の点灯回路や照明器具の説明もありました。この延長に照明設計・照度計算などもありました。また色、色彩に関する説明もありました。(まだカラーコーディネーターなどという職業はありませんでした)こういうことからでしょうか室内装飾(インテリアデザイン)のような分野に興味を持った電気工学科の学生もいました。あとは光に関する物理的な説明や測光法に関するものでした。

この授業で覚えていることが一つあります。電球のような点光源、蛍光灯の1次元の光源と進んだので次は平面、2次元の光源になるだろうという話がありました。その頃は何も関心なくてそんなものかと思っていました。まさか自分が光関係の仕事をするとは思いもよりませんでしたから。数十年経ってようやく実現できそうになり、材料・デバイスの開発研究者は相当苦労されたんだろうと推測するこの頃です。研究、産業が発展してもこの分野の発展する場面はあまり無いようで、いつの間にか大学の授業科目からもなくなってしまいました。

その後光関係の分野がまた注目されるようになりました。これは半導体デバイスの進展に伴い多種多様なLEDやLDが入手可能になってきたからでしょうか。光ファイバ網の拡大による通信、インターネットの普及、テレビまでもが見られるようになったことがあります。またLEDによる節電型照明器具の開発などもあります。

レーザーもいろいろ新しいものが開発されてきています。またそれに従って応用分野も非常に広範に拡がってきています。このようなレーザー応用の分野で関心を引くことはたくさんあると思いますが、これらに関することは次回にしたいと思います。ただし、このような分野の勉強をしたい人は本学には「レーザー工学」の科目はありませんので、協定を結んである千葉大学の授業を受講することを勧めます。
写真は本研究室で実験を行ってきたファイバレーザー開発途中の実験の様子です。IRスコープで撮影したものです。その後発振に成功しましたので今は中止しました。

電情日記

数学って…

関 弘和

先日 2011年のノーベル賞受賞者の発表がありました。残念ながら日本人の受賞はなりませんでしたが、2000年以降の自然科学分野(物理学賞や化学賞など)に限ると、日本人は10名受賞しており、アメリカに次いで世界第二位なのです。日本は世界でも屈指の自然科学大国と言えるでしょう。さらに注目すべきことは、これら日本人の受賞した研究はほとんどが数十年も前に行われていたものだということです。例えば2008年に受賞した下村脩先生が緑色蛍光タンパク質を発見したのは1960年代のことで、その後医学研究に広く活用されています。自然科学の分野ではこのように、何十年も経ってからその重要性が認識されたり実用に至ったりすることが多くあり、またどの研究がいつどこで役に立つかは誰にもわからないのです。
役に立つかどうかわからないといえば、皆さんが勉強している「数学」はその際たるものでしょう。三角関数や微積分など勉強しているときには、何の役にも立たないのにと思う人がほとんどでしょう。しかし本学科の中だけで見ても電磁気学、電気回路、制御工学など挙げればきりがありませんが多くの分野に根付き支える重要な学問であると言えます。

あまり知られていませんが、この数学の分野においてもノーベル賞に値する賞があります。フィールズ賞というもので、これまで日本人も3名受賞しています。40歳以下という条件で毎年4名が受賞し、ある定理や予想の証明、解決を成し遂げた人が受賞しています。先ほど述べた自然科学研究の話にも通じることなのですが、実はこのような数学の定理や予想についても、それ自体が提唱されてから何十年、いや何百年も後になって証明されることが多くあるのです。例えば、2003年にロシア人数学者ペレルマンがポアンカレ予想を解決しましたが、これは約100年前の1904年に提唱されたものです。また1994年にイギリス人数学者ワイルズがフェルマーの最終定理を証明しましたが、これは360年も前に予想された定理だったのです。ちなみにワイルズは33歳でこの問題に取り組み、8年間かけて解決に至りました。つまり解決したときは41歳、フィールズ賞は受賞できない年齢だったのです。

数学者、藤原正彦先生は、「数学者の研究上の羅針盤は唯一つ、美意識である。複雑多岐な現象をほんの一言で簡潔明瞭に表現しつくすという豪快な美を目指したり、野に咲く一輪のスミレのごとく人知れず息づいている密かな美を探し出そうとしたりする。」と言っています。
携帯電話や家電などの技術は日々新しいものが開発され、古い技術はどんどん忘れ去られていきます。しかし、「数学」というものは、何の役に立つかも分からないのに何百年もの間生き続け、多くの研究者を引きつけ、美意識さえ覚える、言わば絵画や彫刻などと同じ、一種の「文化」のような存在だと私は思うのです。数学って・・・、ステキな学問!?

電情日記

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