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電情日記

センサとハンドブック

室 英夫

私の研究室では半導体センサの研究を行っています。センサというと何を連想するでしょうか?人間の五感、ビデオカメラやマイクなどのAV機器、MRIやCTなどの医療用検査装置と様々な答えが返ってくると思います。センサが検出しようとする対象は極めて広範でセンサのイメージも多種多様であり、それらを実現するためにいろいろな技術が使われてきました。そのために学問的な領域の設定も難しく、「センサ工学」とか「センサ技術」というような言葉はしばしば使われますが、人によってその定義やイメージするところはかなり異なったものになってしまいます。例えばLSI(大規模集積回路)の製造技術を用いてシリコン基板を加工し、微細な機械的構造体が作成された数mm程度の半導体チップをセンサという人がいれば、ビデオカメラやレーダなどかなりの機能やインターフェースを内蔵する装置をセンサという人もいます。こんなわけでセンサを専門的に扱う学会は日本ではなかなかできなかったのですが、1994年に電気学会の中にセンサ・マイクロマシン部門といのができて今日に至っています(但し、発足当時は準部門でした)。マイクロマシンというのは上に述べた微細な機械的構造体のことで最近では国際的には電気素子も含む意味合いでMEMS(微小電気機械システム:通称メムス)呼ばれるようになりましたが、部門名については伝統的にこの名前が用いられています。MEMS技術は従来の機械部品や装置の大幅な小型化を可能とすることで近年のエレクトロニクス特に携帯機器やウェアラブル装置の実現に大きく貢献し、ますます発展しています。

このようなセンサ技術を学問体系としてまとめあげ、次世代の若い人たちに継承していく目的で次世代センサ協議会が中心となってハンドブックを作製することとなり、私がその編集委員長を仰せつかりました。企画の狙いは非常に多様な内容を有するセンサを幅広く網羅し、入門者が容易に辞書のように調べることができるものとしたので、全体をまず基礎編と応用編の二つとし、各々について系統だった階層構成となるように章・節構成の企画案を作成しました。これをもとに各分野の専門の先生方に執筆をお願いし、編集を進めてきました。領域が多様なことから執筆者は120名にも達し、その調整にはいろいろ手間取りましたが、企画をスタートさせてから2年後の昨年7月にやっと下の写真に示すような「次世代センサハンドブック」の完成の運びとなりました。皆さんも将来センサのことで何か調べたいこと、わからないことがあったときにはぜひ活用してください。私の研究室では今後もセンサ技術の発展に役立つように半導体技術やMEMS技術を用いたセンサのさらに幅広い適用や高性能化について研究していきたいと考えています。

電情日記

旧堀田邸を訪れて

芳賀 裕

年を重ねると、興味や好奇心が薄れてくると思うこの頃ですが、何かをきっかけに思いがけず、目の前が広がるような体験をしたことはないですか。昨年は珍しくNHKの大河ドラマ「篤姫」にはまり、欠かさず見ていた。その中で、私の住んでいる佐倉の藩主堀田正倫が紹介された。この地に越してすでに20数年、桜やアヤメの季節に城址公園や国立歴史博物館へは訪れていたが、旧堀田邸にはなぜか行ったことがなかった。京成線とJRの間の高台に城下町らしく狭く曲がりくねった道が続き、案内図の矢印があっても、これまでは車で通りすぎるだけだった。そこで、今日こそはと思いその細い道を入ってみることにした。奥には明治23年に建てられた主屋、玄関棟、座敷棟、居間棟、書斎棟そして大正天皇の来訪に伴い増築された湯殿から成る近代武家と明治期の上級和風住宅が建っていた。身分や格式を意識し、出入り口は現在三カ所、往時は五カ所有り使い分けされ、トイレも各部屋の床の間の後ろに作られていた。壁土や釘隠しも部屋毎に違い、それぞれの空間の性格によって変化を付けていた。きらびやかこそないが、質素な美しさあった。藩主は国の基となる農業と教育の発展に尽くし、農事試験場や学問の奨学会も作っていた。現在では1/3となった庭であるが、広い芝に立派な松が植栽され、眼下の高崎川や下総台地を借景に趣のあるものだった。一般開放された庭では写生に訪れる人も見られた。館内を説明してくれるボランティアさんによって興味深く、年2回特別開放される2階を除いて、隈無く見ることが出来た。その後、佐倉順天堂記念館、武家屋敷へと足を伸ばした。ここもまた、すぐ近くには、子供たちが七五三にきた麻賀多神社やおいしいそば屋があってよく来ているが、その先へ足を伸ばしたことはなかった。小路を入り竹林に続く静かな不思議な空間にタイムスリップしたような、古き良き城下町佐倉を感じる一日であった。「灯台下暗し」身近に歴史の名所旧跡がたくさん残るこの町を、この機会に散策してみて良かったと思った。何がきっかけで何が起こるかわからないけれども、ふと思いついたそのときがチャンス、少々くたびれた体を動かす良い機会となった。学生の皆さんも色々なことに興味を持ち行動していると思うが、もし部屋にこもっているようなら、ちょっと身近な屋外に出て新たな出会いと発見をしてみてはどうだろうか。もう春なのだから

電情日記

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