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電情日記

人の社会活動を支援する「共生コンピューティング」を目指して

今野 将

4月から電気電子情報工学科に勤務することになった今野です.

着任してまだ3ヶ月程度ですが,自己紹介もかねて研究の話をさせていただきます.

私は,千葉工業大学の情報工学科の卒業生で,博士後期課程を修了するまで約9年間,千葉工業大学にはお世話になっていました.研究内容は昔も今も,その“根っこ”の部分は変わることなく『人の社会活動を支援する:共生コンピューティング』を実現しようというものです.

共生コンピューティング(Symbiotic Computing)の詳細は私も参加している共生コンピューティングプロジェクトのホームページhttp://symbiotic.agent-town.com/を参照していただければと思いますが,概要を簡単に述べると,「人間やコンピュータが互いを認識しあい状況に応じた処理をすることで両者の間にあるギャップを取り除くことができ,よりよい社会活動を行えるようにしよう」というものです.これは,現状のコンピュータやネットワークが人間にとって非常に使いにくいうえに,使いこなすためには高度な知識や技術を必要とするため,コンピュータやネットワーク上に有用な情報や知識があるのに,それを利用することが出来ない状況を解決するために提唱された概念です.

最近では海外でも同様の概念が注目を浴びてきており,本年8月に行われるICCI:IEEE International Conference on Cognitive Informaticsという国際会議では共生コンピューティングをテーマにしたスペシャルセッションも開催される予定です.

私自身は,現在この共生コンピューティングという考え方を基に,“ネットワーク管理運用者支援”,“子供の見守り支援”,“テレワーカーの作業支援”という研究をすすめています.いずれも今の社会において多くの問題を抱えている分野で,社会情勢とにらめっこをしながら研究を進めている状態です.

図は研究テーマの1つである“子供の見守り支援”を説明したものです.従来の子供見守り支援システムの多くは,主に子供の位置情報を利用し警告メッセージを発信するだけであるため,保護者が子供の状況を正確に把握できないという問題がありました.この問題に対して,共生コンピューティングの概念に基づくシステムを構築することで,地域の情報・地域住民モデル・子供の行動履歴などの社会的知識を用いて子供の状況を推定し,保護者が子供の状況を把握しやすい情報を付加して保護者に通知することで,保護者が子供を見守る支援をしようとして研究を進めています.

まだまだ,どの研究も試作システムがなんとか出来ているような状況ですが,次回の電情日記の執筆を担当する頃までには,皆さんに紹介できる成果がでるようにがんばって研究をすすめたいと思います.

図.子供見守り支援システムの概要

電情日記

画像処理応用研究あれこれ

糸井 清晃

早いもので,昨年7月に電情日記が始まってもうすぐ1年が経ちます.開始当初のメンバーに限ると私,糸井が最後の執筆者となります.私は現在小林(幸)研究室に所属し,画像処理を中心とした研究に従事しております.研究室の最近の主な研究には,既に紹介されたように「手話の認識・生成」「全方位立体表示」「記憶画像によるカーナビゲーション」「3次元画像データ取得」等があります.画像処理を中心とした情報系の研究室ではありますが,コンピュータプログラムだけでなく回路にも力を入れています.いくつか実験風景などを交えて紹介します.研究室の雰囲気なども伝われば幸いです.

「記憶画像によるカーナビゲーション」(1)は,人間が記憶した風景を頼りに目的地へ向かうように,コンピュータが記憶した画像をもとに車両を誘導する研究です.模型で実験していますが,将来的には車椅子の自動走行を実現する予定です.このとき,コンピュータの記憶にない障害物等を検出するための超音波センサーの動作実験も行っています(2).障害物の向きや大きさを様々に変えて距離を測定できるかどうか確認しています.

2枚の写真に写った物体の3次元情報を得る研究が「3次元画像データ取得」です(3).物体に赤い線状の光を当てて撮影することで画像処理の際のヒントにできないかどうか検証しています.

「手話の生成は」,高価なCGソフトやモーションキャプチャ装置などを用いることなく,簡単な記号を用いて人体の動きを3次元CGで再現しようという試みです(4).

娯楽性のある研究もあります(5).堺正章氏の特技(?)テーブルクロス引きをバーチャルリアリティーで再現しようとしています(バーチャルリアリティーと呼んでいい代物かどうか微妙ですが…).何も乗せていないテーブルクロスを引っぱり,センサーで検出されたクロスの動きから,上に置いてあると仮定した食器などの動きを計算し,3次元CG表示するものです.センサーは光学マウスを逆さに置き,その上でマウスパッドを動かすようなイメージです.お遊びのように見えますが,センサー回路,物理シミュレーション,3次元CG画像の生成といった様々な技術が必要になります.昨年度今ひとつうまくいかなかった原因が解明でき,今年度こそ完成させるぞ!と意気込んでみたものの担当してくれる学生がいなかったので,別の仕事の合間に少しずつ進めていく予定です.完成したら,飛び入りで電情日記に紹介したいと思います.

(3)にも関連しますが,最近は他研究室で行われている複数枚の建造物の写真から画像処理により同一点を見つけ出し,それをもとに生成した3次元情報を表示するお手伝いもしています(6).写真中の白い点が本学4号館と新1号棟の写真から得られた点です.辛うじて建物感が現れているのではないでしょうか.
さて,各先生の研究内容を中心に電気電子情報分野について紹介してきた電情日記1年目,いかがだったでしょう.私はサイト管理者として日記を掲載する際に目を通すのですが,夢のある話,身近な話題,『なるほど』から『ちょっと難しいな』まで様々あったと思います.電情日記を読んでいただき少しでも電気電子情報分野に興味を持っていただければ幸いです.今後もご期待ください.

電情日記

2008年7月
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