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電情日記

エレクトロニクスとセンサ

室 英夫

電気電子情報工学科で半導体センサの研究を行っている室です。センサというと何を連想するでしょうか?人間の五感、ビデオカメラやマイクなどのAV機器、MRIやCTなどの医療用検査装置と様々な答えが返ってくると思います。センサが検出しようとする対象は極めて広範でセンサのイメージも多種多様であり、それらを実現するためにいろいろな技術が使われてきました。近年は自動車や携帯電話、ポータブル器機などエレクトロニクス機器が大きく進歩しましたが、その原動力の一つとして、低価格で小型のセンサを実現するための半導体センサの躍進が挙げられます。シリコンは応力、光、磁気などいろいろな外界からの刺激に対して敏感であり、またIC製造技術を用いたマイクロマシーニングにより梁構造や薄膜構造などいろいろなマイクロ構造体の実現が可能でこれにより様々な半導体センサが実用化されるようになりました。シリコンはまたLSI(大規模集積回路)の材料でもあり、信号処理回路をセンサ基板に集積することで知能化センサを安価に大量生産することができます。最近はマイクロマシーニングで作られたデバイスはMEMS(微小電気機械システム:通称メムス)と呼ばれるようになり、新しい産業として成長しつつあります。

図1はこのようなシリコン加速度センサの一例を示しています。加速度を検出するために重りを梁で支持したマイクロ構造体と信号処理回路とを数mm程度のシリコン基板の中に造り込むことで従来の機械式センサを大幅に小型化することができるようになりました。この他にも圧力センサ、流量センサ、赤外線センサなど様々なセンサが半導体技術を用いて実用化されています。今後のユビキタス社会においてはさらなるエレクトロニクス器機の小型化、高機能化が求められていて、センサはそのキー・デバイスになっていくと考えられます。このような背景から室研究室では半導体技術、MEMS技術を用いたセンサのさらに幅広い適用や高性能化について研究していきたいと考えています。

図1 シリコン加速度センサのイメージ図

電情日記

有機物は電子デバイスになるの?

芳賀 裕

有機エレクトロルミネッセンス(EL),有機LED,有機太陽電池などを研究している電情の芳賀です。聞き慣れない言葉が出てきましたが、これらは有機物(高分子:プラスチックス)を使って作られる電子デバイスです。今後ますます私たちの身の回りのものが、どんどん有機物を使った電子デバイスが世の中に出てきます。このような電子デバイスの研究開発をしています。リチウムイオン電池、有機EL,有機LED,有機太陽電池,有機トランジスタなど、これまで主にシリコンなどの無機材料が使われていたものに変わろうとしてきています。多くの皆さんは有機・高分子材料のほとんどが電圧を加えても電流が流れない電気絶縁体として考えると思いますが、中には電気を通すものがあり導電性高分子と呼ばれています。40年前にポリアセチレンにハロゲンを添加することによって金属並みの導電性が、筑波大学名誉教授の白川英樹氏によって発見されました。これにより2000年度にノーベル化学賞を受賞されたことは皆さんもご存知でしょう。 これは高分子の主鎖に沿ってπ電子が広がっているので、(π電子共役系という)、この主鎖中を移動して電荷が運ばれるため電流が流れます。また、有機物は,軽量で加工しやすく,形状の自由度が高く柔軟性を持つなど金属にはない特徴を持っているので、次の世代の電子材料と考えられています。まずは、今回は私が研究しているなかの有機ELについて話をしましょう。有機物は低分子と高分子のものがあります。低分子の有機材料を使ったものが進んでいて、低分子を真空状態で昇華させてガラス基板に膜を蒸着させるという方法で製造します。低分子材料を用いた有機ELディスプレイは、次世代のフラットパネルディスプレーとして液晶にとってかわるものとして期待されています。すでに、メーカーから携帯電話や有機ELテレビが市販されました。これに対して,高分子は溶剤に溶融可能で、プリンター技術を応用したインクジェット法や、キャスト法、スピンコート法などの比較的簡単な製造方法が適用できることから、製造コストを抑えられるメリットがあります。しかしながら、高分子のみではなかなか難しく、多くの場合高分子と発光性色素有機分子とを組み合わせて複合化し薄い膜にします。その集合物の状態を人工的にコントロールして有機EL材料を作成しています。その高分子に生体内にあるDNAやポリペプチドを用いて、有機EL材料の凝集構造、配向状態を利用した新しい電子材料の可能性を確かめています。写真はポリペプチド中に発光性色素有機分子を混合分散した薄膜(厚さ:100nm)に電圧約10Vを加えて発光している様子を示しています。

電情日記

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