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電情日記

テレビ電話が研究され始めたのは、いつ頃だと思いますか?

小林 幸雄

1970年、今から37年前に、私、小林幸雄は社会人になりました。あの有名な大阪万国博 覧会が開催された年です。万博では、未来の電気自動車、人間洗濯機、携帯電話、前年アポロ衛星が月から持ち帰った石などが展示されました。誰もが将来の科学技術に夢を抱き、“モ--レツ!”といった言葉が流行語になるなど、日本が技術立国に向かって動き始めていた年です。

社会人になって初めての出張が、この万国博に出展されたテレビ電話機(試作品)の保守運用の仕事でした。テレビ電話機は迷子案内や外人との通訳に 大活躍しました。当時電話が各家庭にいきわたり、これからの通信サービスは画像とデータであると囁かれ、私が入社した研究所に画像部とデータ部が発足したのもこの年です。私は画像部の1期生として配属され、最初の仕事がテレビ電話の研究開発でした。以来37年間、画像に関わる研究を続けています。千葉工大には14年前に赴任し、現在電気電子情報工学科に所属しています。

写真左は1970年に試作されたテレビ電話機です。四角い大きな箱が制御部です(重さ数十Kg)。テレビモニタの上にはカメラが取り付けられています。当時としては画期的に小型化されたものです(当時は放送局で使用されているような大きなカメラしかなかったのです)。問題は、情報量が電話の1000倍もあるテレビ信号の伝送です。テレビ信号の高能率符号化の研究は必須で、私もこの研究に着手しました。写真右は当時私が試作した符号化装置です(高さなんと2m)。全てハードウェア-制御の為にこんなに大きくなりました。数年後、学卒の初任給が数万円の頃、1台約100万円の想定で実験サービスが行われました。皆さんの想像される 通り、テレビ電話を買うという人は誰も無く、テレビ電話の研究は時期尚早と言う事で取り止めになってしまいました。

1970年に試作されたテレビ電話機     符号化装置(中継網内設置)

最近、テレビ電話機能が ついた携帯電話機を良く見かけます。この30数年の間に、小型CCDカメラ、液晶表示装置、CPUの高速化、メモリの小型大容量化が進み、符号化技術の進展も伴って,こんなにも小型で安価なテレビ電話の実現が可能になりました。まさに感無量の思いです。

画像を取り巻く周辺技術がこの様に進歩した現在、大学の研究室でも画像に関する様々な研究が可能になりました。

当研究室では、健常者と手話使用者が気楽に会話できるための手話の認識 生成に関する研究、行楽地の景色を自宅から全方位立体表示で見られる研究、GPS電波の届かない所でも、記憶画像によるカ-ナビゲ-ションができる研究、デジカメで3次元画像データが取り込める研究など様々な研究を進めています。興味ある方はぜひお立ち寄り下さい。自立2足歩行ロボットやバーチャルテーブルクロス引き、倒立振子(棒立て)なども楽しめますよ。

全方位(360度)パノラマ画像
(実際には見たい方向の立体表示画像が見られる)

電情日記

携帯電話で世界に通じよう

小園 茂

移動通信(携帯電話)の研究を行なっている小園茂です。人間はどこまで楽をしたいのか? どこまで欲望を満たしたいのか? それを達成する手法と手段が技術である。また、それを具現化するのが工学。しかし、自然はそれほど容赦ではない。人間のわがままにNOを発する。が人間は何故NOかを解き明かそうとする。その法則の解を基に人間は欲望を満たすことに専念している。

私の研究室は、人間の“いつでも”、“どこでも”、だれとでも“、”どんなメディアでも“の通信の欲望を満たす分野に属する、移動通信(携帯電話)の研究を行なっている。その分野でも、特に情報信号を運ぶ電波の伝搬特性と通信の品質に関わる伝送特性の研究である。伝搬特性はアンテナから放射された電波が、山・谷、市街地のビル空間をどのように伝わって来るか? の自然界の解明である。伝送特性は、その自然界の伝搬則を容赦し、情報信号を如何に効率よく、経済的に、高信頼で伝送するかの人間の挑戦である。私の研究室は日夜これに取り組んでいる。現象を基に環境を整理してモデル化し、法則の一般化を図る。その法則の基で、人間の欲望を満たす製品、システムが実現可能か? 不可能なら可能にする解はないか? 今までに、いくつかの一般化と世界共通語が本研究室から発せられた。最近これらを基にした論文等が掲載されてきている。

世界中で14億人が使用している携帯電話は、グローバル化が進みその技術は国内に留まらない。同じ携帯電話機を、国内外で使用可能にする国際標準規格化の動きが1990年代に始まり、その検討機関IMT2000がジュネーブに設立された。更にこの度、本格的なマルチメディア化を目指し、動画像等を送受可能とする、IMT-Advancedの機関が設立された。このキーテクノロジーは高速信号伝送(移動時で100Mbps)で、この技術の実現なしには本格的なマルチメディア到来はない。今年の4月、ロンドンを訪れる機会を得た。驚いた。まるで日本にいるような自由な感覚で、いとも簡単に通話、メールができる。しかも日ごろ自分が使用している携帯電話機を用いて、どこからでも。“ジャー、何時—-で会おう”とついに言いたくなるが、距離はロンドンー東京だ。通信に距離感がなくなったことを実感する。しかも、通信料は普段の月と変わらない。通信の欲望に一歩近づいた感じだ。このような移動通信の分野で、日夜努力を重ね、世界に通じよう!

http://www.kozono.it-chiba.ac.jp/

電情日記

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